ST5クラス富士24時間を制覇!!「スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook 第3戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース」K&G RACING S耐プロジェクト参戦レポート!

ST5クラス 貫戸選手&大崎選手組が富士24時間を制覇!!

K&G RACING S耐プロジェクトは2019年から挑戦を開始しました。
フォーミュラEnjoyを中心に活動を開始してから今年で14年目になります。お陰様で2015年から5年連続でシリーズチャンピオンを獲得させて頂きました。チャンピオンを獲得したドライバーの次の目標の一つが「スーパー耐久シリーズ」への挑戦です。2021年は、ST-5クラスのNo.456 odula Star5 ROADSTER 様から大崎達 也選手、貫戸 幸星選手の2名が参戦します。是非応援宜しくお願い致します!!

大崎 達也選手の「スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook 第3戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース」参戦レポート!

日時:2021年5月21日~5月23日     2021年5月28日 作成者:大崎 達也
場所:静岡県駿東郡小山町中日向694 富士スピードウェイ
チーム:#456 odula Star5 Roadster
クラス:ST-5クラス
メンバー:Aドラ = 橋本 陸 選手、Bドラ = 貫戸 幸星 選手、Cドラ = 大崎 達也
Dドラ = 小原 康二 選手、Eドラ = 勝木 崇文 選手、Fドラ = 加賀美 綾佑 選手
<レース結果>
予選:2 / 12 位
決勝:1 / 12 位

<予選>
予選はAドラ・Bドラ合算タイムで争われます。今年度大崎はCドラの為、予選順位をAドラ・Bドラに託す形で予選へ挑みました。
5月21日 12:00~ 路面はウェットコンディション。予選開始にむけAドラはマシに乗り込んでいましたが、雨量の増加により予選開始がディレイとなりました。
その後雨脚は一向に弱くなる気配を見せないまま、時間だけが淡々と過ぎていきました。その結果、15:10に予選は全てキャンセルされ、決勝のグリッドは原則シリーズランキング順となり、ST-5クラス 2位からのスタートとなりました。

<決勝>
迎えた決勝は雲こそあるものの予選とは打って変わってドライコンディション。
昼からの決勝へむけて、ウォームアップ走行ではニュータイヤの皮むきを数セット実施しました。
5月22日 13:50~ 決勝のスタート進行が開始されました。
スタートドライバーはAドラが担当、ゆっくりとグリッドへマシンを運びました。
14:00~ グリッドウォークへ。
様々なマシンを観察しつつ、顔馴染みのあるドライバーやメカニックの方と軽く挨拶をしながら自チームのグリッドへ。グリッドでは記念撮影等を行い、レース開始までの短い時間をあたかもお祭りのように楽しく過ごしました。
14:40~ グリッドウォーククローズ、Aドラへ激励を送りグリッドを後にしました。
14:56~ いよいよグリーンフラッグが振られ、フォーメーションラップスタート。
1周回の後ちょうど15:00、24時間レースがスタートしました。
スタート直後はやはり全車ペースが速く、ラップタイムのアベレージも高い状態での走行が続いていました。マシンを労わる為、いくつかの制約を設けながらもハイペースで走行を続け最初のドラチェンが発生する頃には1位にポジションを上げていました。

今回のレースでは1回での給油量が多く(通常のレースでは20[ℓ]のところ、今回は40[ℓ])、1時間半で1スティントが組まれていました。約3時間が経過した頃、大崎に最初のスティントが回ってきました。ポジションは変わらず1位。給油・前後タイヤ交換を済ませピットアウト。決勝中ではありますが、今回が初のニュータイヤでの走行ということもあり、その特性やフィーリングを感じ取りながら、最初の数周を走行。十分に温まったところから、徐々にペースを上げていき2分6秒~7秒でのラップを続けました。このタイヤを次のドライバーも使う予定であった為、必要以上のプッシュはせず淡々と全てを労わりながら走行を続けました。途中小雨が降るシチュエーションもありましたが、ミスすることなく1時間半を走り切り、Aドラへバトンを託しました。
その後、約8時間が経過した頃、大崎に2回目のスティントが回ってきました。今回は給油のみでタイヤ交換は無し。素晴らしいピットワークでミスも無くコースへ復帰しました。ここまでを通してポジションは1位のまま。ピットからはペースを落として、マシンを労わるという指示が出ていた為、2分8秒~9秒でのラップを続けていました。スティントも中盤に差し掛かった頃、ピットよりペナルティを受けたとの連絡が入りました。理由はFCY(フルコースイエロー)中の前走車追い越しでした。別のドライバーのスティント中に無線交信が上手く行えず、夜間走行というのも相まってFCYボードを見落としたのが原因と推測されました。一先ず大崎のドライブによるミスでは無いことを確認できたので、早急にピットイン。ペナルティストップは60秒。ピット出口付近の右側にあるペナルティストップエリアにて所定の時間停止し、ピットアウト。このペナルティにより、約100秒のロスが発生しました。しかし、この時点でもまだ1位のまま。そこからはロス分を挽回する為に少しずつペースアップ。マシンには何ら不調はなく、次のドライバーへバトンを繋ぎました。ピットへ戻ってからは自身の疲れを癒す為、すぐに仮眠の体制を取りました。
今大会では「酸素カプセル」のサポートを受けていたので、カプセルの中で約1時間程度仮眠。カプセルから出るとかなり疲労感が軽減されているのが分かりました。

その後軽い食事をして次のスティントを待っていました。この間にもSC(セーフティカー)やFCYが絡む事案が数多く発生し、ピットタイミングが上手くいった同チーム#66に先行を許してしまいました。
スタートより約14時間が経過した頃、大崎に3回目のスティントが回ってきました。
給油・前後タイヤ交換を済ませピットアウト。この頃には1位の#66に対して3周程度のビハインドを受けていました。上記より、ピットからはペースアップの指示。マシンはまだメンテナンスタイム(24時間レースではスタートから20時間以内にピットガレージにて10分間以上のメンテナンス実施が義務付けられています)を終えていない状態でしたが、全くの不調を感じさせず良好なコンディション。前後タイヤを交換したことも相まって、同時間帯を走っているどのマシンよりもアベレージタイムが良く、狙ったわけでもなくレース中のファステストラップ(2分4秒889)が出るくらい良い状況でした。マシンの状態は良好。そしてちょうど朝焼けも綺麗な状態。
ドライブ中視界に入る富士山も朝焼けでオレンジ色に染まり、ここまで多少の疲労感はあったものの、それが全て帳消しにされるような素晴らしい状態でのドライブを終え、Eドラへとバトンを繋ぎました。
本来であればこのスティントが本レースでの最終スティント予定だったので、残りの時間を他のドライバーへ託し、大崎は少し仮眠を取る事にしました。走行後約1時間半程度経過し、寝てこそいませんでしたが目をつむった状態でいると、監督よりもう1スティント走行という指示が出ました。
残り4時間半。この時点でクラス2位。1位は#66で約1分程度先行を許している状態。監督からはフルプッシュの指示が飛びました。完璧なピットワークで給油・前後タイヤ交換を済ませ、ピットアウト。20時間弱が経過したコース上はタイヤカスやマシンのパーツ等でかなり汚れている状態でした。レコードラインから外れるとそれらを踏み、パンクやその他の不具合が発生する恐れがあったので、自身がミスをしない事はもちろん、上位クラスに抜かれる際も可能な限り踏まないように気を付けました。
同チームで1位・2位を争っている状況。無線が共通という事もあり、戦況を確認するのも中々難しい状態でした。その中でも少しずつ情報を取り、差が縮まっていることを確認。約1時間が経過した頃にはストレート上で#66のテールを目視出来るまでに追い付いている事を確認出来ました。ここまできたら是が非でも大崎のスティントにて1位になるという強い気持ちの元、ガソリンがもつギリギリまで走行を続け、レースも残り3時間強となった頃の1コーナー、ブレーキングにて#66をかわし、トップへ浮上することが出来ました。その後もペースを変えず走り、残り2時間50分程度となったところで、Aドラへとバトンを繋ぎました。
相変わらずの接戦で約21時間走行してその差15秒程度と、手に汗握る状況が続きました。ですが、淡々とハイペースでラップを重ね、1位を死守。
AドラからDドラへ最後のドラチェンを済ませ、ピットアウト。残りは約1時間。
最終スティントでもつかず離れずの攻防がずっと続き、ピット側では全員がモニタに釘付けになっていました。それは最後の最後まで続き、ピット側では皆がドキドキしている状況。ですが一度もトップの座を明け渡す事無く5月23日 15:00、無事24時間のゴールを1位で受ける事が出来ました。

<最後に>
スーパー耐久のみならず国内のレースで最長の24時間レースにおいてクラス優勝出来た事に、今はただただ“嬉しい”という気持ちでいっぱいです。
そして今回の優勝によってシリーズランキングもトップに浮上する事が出来ました。
またOVER DRIVEチームとしては#456・#66の1-2フィニッシュと最高の結果で締めくくる事が出来、またそのタイミングでドライバーとして勝利に貢献出来た事、凄く光栄に思っています。
#456・#66共に切磋琢磨し、今後も勝てるように頑張ります。
大崎個人としては24時間レース中、3時間毎に自分のスティントが回ってくるという過酷な状態でしたが大事な場面でドライブを任せていただき、尚且つ決勝中のファステストラップも記録することが出来、次に繋がる自信を得れた重要な1戦となりました。
次戦以降も常勝出来るように、しっかりと準備を進めてまいります。
今回のレース参戦に当たってサポートしていただきましたチーム関係者の皆様は元より、ご協賛いただきました企業様・個人様、そして現地に駆けつけて応援してくださった皆様、S耐TV等のオンラインでご声援をいただきました皆様に厚くお礼申し上げます。本当にありがとうございました。今後もチーム、そして大崎の応援を宜しくお願い致します。

 

DRIVER 大崎 達也選手

 

2018年 フォーミュラEnjoy FE1クラス チャンピオン
2019年 フォーミュラEnjoy FE2クラス 完全勝利6連勝!(デビューから11連勝は新記録)
ピレリ スーパー耐久シリーズ 2019 第3戦富士SUPER TEC 24時間レース
ST5クラスでデビューを果たしクラス3位入賞を果たす!
2020年 ピレリ スーパー耐久シリーズ 2020 ST5クラスに参戦 シリーズ 7位

大崎 達也選手のホームページです!←ここをクリック!!!!

 

DRIVER 貫戸 幸星選手

 

2018年 鈴鹿クラブマンレースRd.3フォーミュラEnjoy FE1クラス 3位
2019年 JAF地方選手権 スーパーFJ 岡山シリーズ3位
鈴鹿クラブマンレースRd.5フォーミュラEnjoy FE1クラス 優勝
2020年 JAF地方選手権 スーパーFJ 岡山シリーズ4位
JAF地方選手権 スーパーFJ 岡山シリーズ 開幕戦 優勝
ピレリ スーパー耐久シリーズ 2020 Rd.3 in 岡山
ST5クラスでデビューウィンを達成する!