GRヤリスRS CVTが見事2戦連続2位!! 2021年 JAF全日本ラリー選手権第6戦『MONTRE 2021』 C72サポートチーム 豊田自動織機レーシングチーム参戦レポート!!

carview関連記事 
下りではFF最速マシン!?「公道最速のヴィッツ乗り」が語る、GRヤリスRSの魅力

2021年JAF全日本ラリー選手権 第6戦(実質の第4戦)
MONTRE 2021
(2021年FIA 日本スーパーラリーシリーズ第2戦 併催)

開催日:6月11日(金)~6月13日(日)
開催地:群馬県 高崎市
サービス会場:Gメッセ高崎(無観客試合)

結果:JN5クラス(1500cc) 2位

【大会概要】
コロナ渦での開催であり、かなり特殊なラリー構成をとっていた。大会スケジュールはレキを含め土日の2DAYイベントに時短開催される。しかし、大会受付はいつもの通り金曜日として関係者全員が抗原検査を実施する。抗原検査合格後は、大会会場となったGメッセに入場する際は、行動履歴書を提出するなど踏み込んだ管理が行われていた。
コースは各SEC毎に20kmのロングSSを1本づつ走る設定でSS本数は3本しかない、その間を長いリエゾンとリフューエル、サービスでつなぐ設定だ。

【事前の準備】
当初公開されたアイテナリィでは夜間走行が想定されたため、補助灯を準備していた。、またクルマのテストも行い一部オイルの粘土変更を行った。GRヤリスRSはノーマルの状態でコーナリング性能が高いのであまりセッティングはいじらず、あくまで壊れず完走することを主眼においた。

【金曜日 受付】
朝、愛知県を出て昼過ぎに現地に到着、サービスパークで簡単な設営と翌日のレッキ、車両の準備を行う。レッキは明日の朝3時半には出発する。夕方からは関係者全員の抗原検査が始まった。資料では陰性、陽性それぞれの動線が指示され少し緊張感があった。結果は関係者全員が合格、安心して競技に集中できそうだ。しかし、この日の夜に突然、DAY2(日曜)のSEC2後のタイヤサービスを中止、クルーへの食事提供のみ可というインフォメーションが出た。これは、天候変化を考えるとDAY2はスペアタイヤ二本積みの可能性を示しているが、GRヤリスRSは重量的にこれ以上重くしたくないことスペースが小さいことからスペアは1本積みだった。
天気予報は土日とも終日晴れだったので、この時はスペアタイヤ本数について心配をしていなかった。

【DAY1SEC1】
午前中は朝3時半からレッキに出発、気温もかなり高く体力的にかなり厳しいSECとなった。
SS1(Grandma.Kimura):スタート直後はハイスピードの上り区間でマシン的には厳しいと思われたが、コースの大半がダウンヒルコースとなっておりGRヤリスRSでの好タイムが期待できそうだった。しかし、前走車がクラッシュしコースを塞いでしまったようで、JN4クラスの前でスタートが止まった。ロングSSの為、再スタートまで時間が掛かってしまう。コロナのため、サービス会場が夜まで使用できないためか、再スタートはなくSS1はスルーとなった。タイムはJN3以下全車同タイムで計時され、DAY2勝負となった。リフューエルではSS1を走っていないため、計算よりも少ない給油量とした。しかし、思ったよりも燃料計の針が上がらない、次回までに燃費をもう一度取り直なおすことにして、DAY2SEC2のリエゾンは燃費走行を行うことにした。サービスでは時間をフルに使って念入りに車両をチェック。DAY2だけの勝負は失敗が許されない。コース距離の長いジムカーナの様な緊張感がある。
翌日の天気をチェックしていると、SEC3の時間帯にコース周辺に雨予報が出ていた。雨雲も薄く、降水量は0.4㎜~0.6㎜ 悩ましい。

【DAY2SEC2】
朝のサービスは各チーム慌ただしい。ウエットタイヤを積む準備をしているようだ。大会当初の設定では、SEC2とSEC3の間に現地施設でタイヤ交換サービス会場があったので、天候変化も気にならないが…。それが金曜日のインフォメーションで消えてしまったので、各チームウエットタイヤを2本積んで走るようだ。我々のマシンはスペアタイヤは1本しか詰めない。
・過去ターマックラリーではスペアの2本積はレアケースだったこと
・GRヤリスRSはJN5クラスではヘビー級なのでこれ以上重くしたくないこと
・タイヤサービスが設定されていたので「もしも」の考えがなかったこと
この3点から2本積載する準備をせず、補助灯装備と配線作業に準備工数を割いていた。結局、補助灯は使わず、むしえスペアタイヤの準備が勝敗を分けることになった。燃料残量も気がかりだった、リエゾンで高速道路を使用するため瞬間燃費は20㎞を越える。新型のCVT車は、加減速の少ない高速道の燃費は素晴らしく燃料の心配はなくなった。

SS2(Goust Tunnel1):コース序盤は苔たスリッパリ―なヒルクライム、一つ目のお化けトンネルを抜けるとジャンクションがあり、2個目のお化けトンネルまでは荒れた舗装になる。2個目のお化けトンネルを越えるとしばらく尾根づたいのややスピードの乗る区間が続き、後半は長いダウンヒルになる。右ヘアピンをターンして残り3㎞くらいは狭く、滑り易い、ここが一番の難所かもしれない。そんなコースレイアウトをSECをまたいで2回走行する。1本目はドライで走行できたコーナー数が多い為、JN5クラス上位ゼッケンで好タイムを得た。優勝争い候補と思われたメンバーに対し10秒以上のタイム差をつけた。しかし、伏兵が1台、1.4秒差で2番手タイムに若手のヤリス6MTが入ってきた。約20㎞タイムアタックしての1.4秒差、次のSSは気が抜けない。しかし、すぐにSEC3は始まらない、リグループ前のTC待ちを含めると2時間近く待つ。その間にも雨が降り始めた。山の天気は難しい、予報より雨脚が強く、雨レーダーより長く雲が残っているイメージだ。コースの路面状況の変化が気になるところだ。元々タイヤサービスが設定されていた場所ではトイレ休憩が可能。 ウエットタイヤを持ってきた選手はそれぞれ自分達の工具でタイヤ交換を始めた。交換しない選手は「ドライ一択勝負」と威勢良いことを言っていたが、リフューエルに走るリエゾンもかなり濡れており、林道の様子が伺えた。

【DAY2SEC3】
SS3(Goust Tunnel2):「全線ウエット、たいへんスリッパリ―になっております!」とスタートのオフィシャルからコース情報がもたらされた。なんとかドライタイヤで頑張るしかない、ドライタイヤではトラクションも厳しく丁寧に走るしかない。結果はJN5のドライタイヤ勢の中では頑張った甲斐のある大きなタイム差だったが、ウエットタイヤ勢を含めるとクラス3番手、SS2で二番手だった若手はSS3も調子よくベストタイムであり、あっさり逆転された。もう1台のウエットタイヤを履いた選手には何とか逆転されずにすみラリー結果は2位になってしまった。実はこの若手のSS3のタイムがしばらく掲示されなかったトラブルがあった。SS3を終えてゴール会場に向かう道、終盤ゼッケンのタイムが次々掲示される中
この若手のタイムが出ない。「これは刺さったかも・・優勝か?」と期待を持たせた
ややしばらくして。何事もなかったかの様に若手のタイムがアップされた。我々はあっさりと2位にランクされた。幻のGRヤリス初優勝でした・・・
結果は2位だったが、今年は毎戦優勝者が変わる展開で激戦区となりました。
まだシリーズランキングは1位を堅持しているので、このまま首位をキープできるよう。頑張っていく
次からはグラベル3連戦、車両は旧型のNCP131ヴィッツに戻して戦います。

C72 SUPER COOLING SYSTEM はK&Gのクーリングパーツブランドです!!