2022年JAF全日本ラリー選手権 第1戦『新城ラリー2022 Supported by AICELLO』C72サポートチーム 豊田自動織機レーシングチーム参戦記!!

GRヤリスRSのCVTモデルが全日本ラリー選手権で見事初優勝‼

大会名:2022年JAF全日本ラリー選手権 第1戦『新城ラリー2022 Supported by AICELLO』
開催日:3月18日(金)~20日(日)
開催地:愛知県新城市
サービス会場:新城市総合運動公園 (無観客試合)
結果:JN5クラス(1500cc) 優勝(総合9位)

レポート:豊田自動織機レーシングチーム(天野 智之)

【大会概要】
二年ぶりにカレンダー通りに開幕した全日本ラリー選手権
新城ラリーはコロナ渦に配慮し、コンパクトかつ無観客試合での開催だが、
名物コースの雁峰林道はいつもと逆走のコースとなり、枝道を加えた新レイアウトとなる新鮮な設定だった。
しかしレキ日に降った雨により路面は非常にスリッパリーな難しいコンディションとなり
選手にとってはかなり緊張感のある開幕戦となった。

【事前の準備】
織機チームとしては、今年はダートを含め全戦GRヤリスRSで参戦する。
昨年よりも旋回性能を高めるべく、乗員の着座高さの変更やバネレートなどの見直しを行った。
タイヤ選択についてもGRヤリスの旨味を活かせる選択を模索
コースは限定されるが、チャンピオンカーNCP131ヴィッツのタイムを少し上回る状態に進化した

【DAY1SEC1】
雨は止んでいたが、気温は低く、林道は乾いていないと思われた、路面の温度も低いままと思われた。
タイヤチョイスはウエットとした。
SS1(雁峰北Rev.1):
スタートして2㎞程度は非常によく滑る印象だったが、全体的には安定した「滑り」感だった。
そのため慣れてくれば、ペースは安定し大きなミスはなく無難にゴールを迎えた
途中、前走車に追いつきヒヤリとしたが、紳士的な対応をして頂き、ペースダウンすることなくパスできた。
おかげでクラス2位以下に30秒以上のマージンを獲得することに成功。
難しいコンディションのラリーでのマージン獲得は精神的にかなり楽になる展開だ
SS2(鬼久保1):
3秒差の2番手タイム、スタートして2㎞付近の左コーナで大きく姿勢を崩しタイムロス
鬼久保は車速が高いため、一度失速するとローパワー車はタイム差がつきやすい。
SS1でのマージンが大きかったので油断してしまったようだ
サービスA
最初のサービスだが、45分あるためじっくり作戦を練れる
各部点検のあと、路面の渇き状況に想いを巡らせて、タイヤをドライよりにするか検討する
今年からタイヤ使用本数制限が6本⇒10本となり選択肢が増えた、安全に攻める事が出来てありがたい
DAY1=SEC1
DAY2=SEC4
SS1の様子から全線乾くのは無理そうなこと、路面が苔蒸している部分もあることから
タイヤはそのままウエットにした。

【DAY1SEC2】
SS3(雁峰北Rev.2):
SEC2はSS1本しかないシンプル構成だが、難コースのため緊迫感がある
SS1 ですでに数台のリタイヤ車が出ていたため、2ループ目も慎重な走りが要求される
マージンが大きいため、無理はせず確実な走りを心掛け、そこそこのペースでゴール。
乾いているとこもあったため、全車大幅タイムアップ、しかし私はあまりタイムアップしていなかった
ライバルチームはゴール後に車両をヒットさせてダメージを負っいた。
しかしタイムはこちらより8秒以上速いベストタイムだった。
SS2,3で11秒もマージンを吐き出してしまった。これはDAY2に向けて嫌な展開だった。
サービスB
レキの感じだと、明日走る雁峰中央Revの方が道が悪く、滑る印象だった
山からの水も多く、レキ前数日が晴天だったにも関わず、山からの水で川が出来たり、砂や土が流れでて
ダート路面みたいな部分もある。タイヤ選択にまた悩むことになる
大きな考えとしてはウエットセットかなと考えたが、鬼久保までウエットで走るか悩んだ

【DAY2SEC3】
サービスC
朝サービスは15分と短い、早急に判断をしてタイヤをチョイスしなければならない
まずは砂対策も考慮し、ウエットタイヤでもよりヘビー寄のブロックパターンのタイヤに変更
砂や土を考慮した
SS4(雁峰中央Rev.1):
コース中盤はドライなところもあったが、概ねコーナーはスリッパリ、タイヤチョイスは正解だった様だ
ライバル車は昨日のクラッシュから復旧していたが、少し完走側にペースをシフトするのではと読んだいた
このSSはキャンセルとなったため、詳細なタイム差が分からないが、コドラ同士の情報交換だた
こちらが2秒ほど負けていようだ。これば残り二本気合をいないとマージンを食いつぶしてしまう
サービスD
最終サービスとなる路面は大分乾いてきているのでドライ寄りにするのか?そのまま走るのか?
SEC4は鬼久保を走るのでライバル勢はドライへの変更を行ったようだ
我々は雁峰中央Rev.の新コースセクションは沢横を走る上に狭く、苔蒸して緊張感がある
タイム影響が大きいポイントと判断、ここは絶対乾かないため、ここにタイヤを合わせる事にした

【DAY2SEC4】
SS4(雁峰中央Rev.2):
SEC4は全開で走らねばと考えており、スタートからプッシュした。ライバルはドライ寄りのタイヤのため
やはり滑り易い後半でマージンを得られたようだ、結果8秒ほどマージンを広げることに成功
勝負はついた感があった
SS5(鬼久保2):
ウエットタイヤでどれだけダイムが出せるかトライすることにした
SS4で恐らく勝敗は決まったと思われるため、SS5はタイヤテストと位置付けた
こうゆうリラックスはタイム的には良い効果だったみたいでわずか0.1秒差だがベストタイムとなった。

【ゴール】
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4WDハイパワーモデルがどうしても目立つが、FF_CVTモデルも十分スポーティでることが証明できたのでは?
次戦唐津も優勝目指し準備します。

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